「おまえは寝ろ」
「無慈悲かっっ!!おまえに心はないのか!!」
「この時間でも起きてろっつーほうが狂ってんだろ。あと俺にお前って言ったな、通知表の評価楽しみにしとけよ」
「うそうそ!先生さまっ!だーってそんな勿体ないことできないもんっ!そうだっ、トランプしようよ先生!」
「いいから寝ろ。言うこと聞かねえんなら帰るぞ」
「やだ帰らないで…!寝るっ、あっ、じゃあわたしが寝るまでベッドで囁いてくれる…?」
子守唄でもいいよ?
お話を聞かせてくれるとか、それもいい。
そうじゃないと寝られそうにないと、18歳のせめてもの足掻きだ。
「………ダメですぜ兄貴、まっったく眠れる気がしませんで…、むしろドキドキしすぎて冴えてきたわい」
「ふざけんなよ」
「すいやせんっ、いやでも……、先生がまさか本当にお腹ぽんぽんしてくれるとは……ねえ?」
冗談で言ってみたつもりだったのに…。
お父さんがいなかったから、大人の男性からのそういうことに憧れを持っていたって。
………本当にやってくれちゃうなんて、びっくりだよ。
ベッド脇に座る彼をガン見すればするほど、おかげさまで目はバッキバキ。



