「…なら、うち来るか」
「行くっ!!!」
うそっ、うそ、うそお!!
こんな緊急事態を感謝してしまっただなんて、ぜったい言えない…。
「あっ、ちょっと待って!食べかけてたゼリー、ラップだけしてくるから…!」
「おい、暗いからむやみに動くな………って、このやろう」
「………すっ、すいやせん……」
段差につまずいてズッコケそうになったところを、背後から回った腕に助けられる。
先生の匂いだ……。
どうしよう、だいすき。
「おまえはあんま動かさねえほうがいいな…。…緊急事態だ、一緒に行動したほうが安心だろ」
「は、はい…」
「……お邪魔します」
「ど、どうぞ!!!」
できれば先生のお家が良かったけど……!
はしゃぎすぎて怪我でもしたら意味ないもんね。
どちらにせよ嬉しいことなのだから、玄関に完全に入ったイケメンを確認してからのガチャッ。
あまり調子に乗りすぎないように気をつけながら案内するわたしのうしろ、先生は静かにU字ロックをかけていた。



