「ぎゃあっっ!!だ、だれえっ」
コンコンコンと強めに叩かれた玄関のドア。
停電中でインターホンが使えないからって不審者め……!
待てよ……?
うちはオートロックのマンションだ。
つまり玄関前に来られる人間は住人だけ。
「ど、どちら様でしょう…?」
残り40%という微妙な充電量の明かりに頼って、玄関へと向かう。
防犯のためU字ロックをかけて、細々と問いかけてみると。
「皆木か…?俺、…一浦」
イチウラ……?
っていうよりは、遥人って認知なのわたしは。
「せ、先生…?」
「大丈夫か?電力復旧まで少し時間かかるらしい」
もう1度ドアを閉めて、内側ロックを外して開けた。
雨がここまで飛んでくる薄暗いなか、彼のほうから来てくれるだなんて。



