「おっ、お化けなんてなーいさっ!お化けなーんて嘘さっっ」
台風よりお化けのほうが怖い、高校3年生。
スマホは繋がるものの、お母さんに言ったところで帰宅は明日。
おじいちゃん……は、田舎に住んでる祖父に言ってどうなる。
電気会社さん、復旧はいつだ。
とりあえず歌うんだ、にいな。
「せんせえ……っ」
お母さんには万が一は頼れって言われてたけど、まっくらな室内で移動するのって結構大変なの。
懐中電灯どこだっけとか、さっき何かゴトッて倒しちゃって心配だ。
とりあえず落ち着いていろいろ考えられるようになるまでは待ってたほうが良さそう……。
『よかった繋がった……、停電、ちょうどニュースでにいな先輩の地域は全域って出てて、俺のほうは大丈夫なんですけど、』
「然くん……!!お化け怖いぃぃっ」
さすがにともう1度と鳴った着信に、涙声で応答してしまった。
するとスマホ先、『なにしてるのよ然…!』と、女性の驚いたような声が聞こえてくる。



