「ここ、俺の家でもあるんだよ」
「…え…、先生、にいな先輩と同じマンション、ってこと…ですか」
「それも最悪なことに隣だ」
「なっ!最悪って…!それはわたしのセリフだしっ」
実際は最悪でもなんでもないけど……!
むしろ最高ですけども…!!
「皆木、おまえ今日コンクールじゃなかったか」
「そ、そうです!…メンバーでは、ないけども」
「最高じゃねえかよ」
「………最低だ。そのセリフが最低だ」
こんなふうに言ってくる。
そんなことないと否定してくれたのが然くんで、教師のあなたはこんなイジワルなことを。
どうして、どうして。
先生の言葉のほうが嬉しくて、きゅんって胸が鳴って、苦しくて、あたたかいんだろう。
「…行くぞ、皆木。然も暗くなる前に帰れよ」
ごめんね然くん。
うん!なんて言って、然くんの手を平気で振り払ってまでもかかとを蹴ってしまった。
ほんとうに、ごめん。



