「────にいな先輩!」
「おわっっ、とお!!えっ、あれっ!?どうしてこんなところに…!」
空に夕暮れがかかったバス停。
いろんな気持ちを抱えて降りると、そこにはジャージ姿の然くんが嬉しそうにベンチから立ち上がった。
「春休みであまり会えないから……、会いたくなって」
「…………なんと。また可愛いことするね、女子高生みたい」
「……男子高校生ですよ?」
サラッと覗きこまれた目。
まるで身長差もこんなにあるんだぞって、言い聞かせられちゃったみたい。
トクンって音と、チクッって音。
どちらが大きいかなって探ってみると、チクのほうが大きいの。
「…うん。でも、わざわざありがとう。然くんもきっと部活、大変なのに」
「俺のほうは今日は午前で終わったので大丈夫です。コンクール、お疲れさまでした。…どうでしたか?」
「えへへ。わたしは死ぬ気で頑張らないと然くんみたいにレギュラーにはなれない身だから」
「…そんなことないです。きっと先生は、にいな先輩に気づかせたいんだと思います」



