「これ誰にも言うなよ?保険医の牧野センセーから聞いたんだオレ」
「なにを!はやく言えって!」
「ほら、イッチーと牧野センセーって同じ大学だったって言ってただろ?」
うんうん、言ってたね。
それがどうかしたの?
と、心のなかで一緒になって急かすわたし。
牧野先生とは、男子生徒に人気のお姉さん先生だ。
そしてイッチーとは、女子生徒に人気のお兄さん先生。
そんなふたりの秘密が、まだ何か他にもあるというのか。
「付き合ってたんだってよ!大学時代!」
「えっ、まじで!?」
「まじ!ほんと秘密にしろよ?オレが牧野センセーに嫌われっから!」
「ああ、わかってるけど………まじか!うわー、なんかそれ聞くと生々しいな。クソお似合いだし!別れた恋人とおなじ職場って、なんかエロくね?」
「な、じつは今も付き合ってたりすんじゃねーの?」
両手で大切に持っていた焼きそばパン、ドサッと落ちる。
「…ニーナ、生きてる?………あーあ」
あーあ。
あーー、あ。
あーあ、だね、もう。



