そっと。 愛葉の指が琉生の手に触れる。 そして。 自分から握った。 琉生の目が見開かれる。 愛葉は少し恥ずかしそうに笑った。 「まだ」 顔が熱い。 それでも。 ちゃんと伝えたかった。 「好きって言えないけど」 琉生は黙ったまま聞いている。 愛葉は手を握る力を少し強くした。 そして。 小さく笑う。 「もう少しだけ」 「隣にいてくれる?」 その瞬間。 琉生はゆっくり顔を覆った。 耳まで真っ赤になりながら。 「……それ反則だろ」 初めて見た。 余裕のない琉生だった。