檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


風が吹く。

沈黙が落ちる。

蒼依は続けた。

「愛葉さん」

珍しく迷っているように見えた。

何かを言いたい。

でも言えない。

そんな顔。

「もし苦しいなら」

そこまで言って。

言葉を止める。

そして小さく笑った。

「いえ」

首を横に振った。