檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


数分後。

教室の入り口がざわついた。

振り返る。

そこには凛月が立っていた。

女子たちの視線が一気に集まる。

「愛葉」

名前を呼ばれる。

愛葉が近付く。

「どうしたの?」

そう聞くと。

凛月は当たり前みたいな顔で言った。

「顔見たかった」

一瞬で教室が静まる。

「ちょっ……!」

愛葉の顔が熱くなる。

後ろから美咲たちの笑い声が聞こえた。

凛月はそんなこと気にもしていない。

ただ真っ直ぐ愛葉だけを見ていた。