檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜

「でも」

海里が続ける。

その声は優しかった。

「好きだから全部許されるわけじゃねぇし」

少し間を置く。

そして。

真っ直ぐ愛葉を見る。

「苦しいなら言えよ」

その言葉に。

愛葉の目がわずかに揺れた。

その様子を。

少し離れた場所から見ている人物がいた。

東雲蒼依。

海里と愛葉を見つめながら。

小さく息を吐く。

「……遅かったか」

その呟きは。

風にかき消されるように消えていった。