……郁子の相談ってなんだろ。
そんなことを考えて歩いていると、ポタッと顔に何か付いた。
ん……?
不思議に思って上を向いた瞬間。
──ザバーーッと、通り雨。
「雨!? 最悪っ!!」
音を立てて打ち付ける雨に、慌てて家まで全速力で走る。
「綾ってば足速ーい」
息切れしながら家の前でひとり言を口にしていると、カバンの中をあさっていた手が止まる。
鍵が、ない。
サーッと血の気が引いて、もう一度カバンの中を確認するも、意味はなさない。
えっ!? えぇ!? どうしよう! 家に入れないじゃん!
「え……え……?」
ひとりオロオロしていると、後ろから声がかけられた。



