あたしはあの日、傷を負った。
治しようのない傷。
その傷を負ったまま、あたしは君に出逢った。
君と出逢って、あたしは初めて恋をした。
――最初で最後の、恋でした。
『京。あなたは綾にとって、誰よりも本当に大きな大きな、大きな存在だったよ。きっと感謝してもしきれないくらいの愛をもらった』
本当に、幸せだった。
君に愛されて、君を愛して。
だけどあたし達を待っていたのは幾度となく重なる、困難。
『……俺じゃダメだが。でも逢いたくて。……調べるんじゃなくて、わかってあげたいけん。綾の全てを』
どれだけ泣いて、笑っただろう。
どれだけ君を、想っただろう。
どれだけ君を、愛しただろう。
幼いからこそ、子供だからこそ。迷って、戸惑って、ためらって、傷付けて傷付いて、足踏みしてきたね。
だけどきっと、気付く時が来る。
どんな困難が待ち受けてようとも。つらく、悲しいことがあったとしても。
君となら、乗り越えて行ける。
共に、歩いて行ける。
君の未来にあたしがいるように。
あたしの未来にも、君がいるから。
だから、ねぇ。
誓うよ。
何があったって。
『君を、何度でも愛そう。』