次は、晴れた空の下で。

その言葉に慌てて校舎の中に入った私は、先輩から頂いたタオルで顔を拭く。

そして、ふと考える。

先輩はタオルを返さなくていいと言った。

きっとこれから先もあの場所で会えて、あの場所でお礼を言える。

それでも、人見知りの私は何かきっかけがないと勇気を出せない。

もしかしたら、ずっとお礼を言えないかもしれない。






そんなのは嫌だ。






私は、一階の玄関から三階まで階段を勢いよく上がる。

勇気を出せる日なんて、実際はそんなに多くないことを私はよく知っている。

だって、ずっと先輩に声をかけることは出来なかった。

だからこそこのチャンスを無駄にするわけにはいかないの。

自分の学年じゃない三階は緊張する。

それでも人は誰もいなくて、もう少し走ればあの人に会える。

窓越しじゃないあの人に。