【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



 “好きって”、と口が音を出さずにうごいて、ドキッとした。

 それは、ラブメイトだから、なのかな……。

 わたしも、体の変化を感じられたら、塁くんみたいな気持ちになってたのかな?




「今日は、いろいろ回るから。楽しみにしてて」


「う、うん……っ」




 塁くんはわたしを見て、目を細めるように笑う。


 それから、いちばん最初に車が停まったのは、どうぶつ園の前だった。




「いまはライオンの赤ちゃんがいるんだって。見に行こう?」


「ライオンの赤ちゃん!? 見たい見たい!」




 キラキラと目をかがやかせると、塁くんはにっこり笑ってわたしの手を取る。

 休日だから人がいっぱいいて、はぐれないように歩くにはそれが正解だったのかもしれない。

 2人でライオンのおりの前に行くと、ちいさくてころころしたライオンの赤ちゃんがうごき回っていた。