言葉通り、うれしそうな顔をした塁くんは、じぃっとわたしを見つめると口をひらく。
「このちゃん、好き」
「えっ」
「大好き」
タイミングはとうとつだけど、熱のこもった視線を見ると心がこもってるんだってわかって、ほおが熱を持った。
「もっと言いたいけど……3回までってやくそくだから。のこりは、とっておく」
「あ、ありがとう……」
好きって言葉がしぜんと出てくるように、いっしょに過ごす時間を作ったのに……塁くんって、こんなにするっと言ってくれるんだ。
わたしは助かるけど、どうしてだろう……?
ふしぎに思って見ているのが伝わったのか、塁くんは視線を上のほうに向けて説明してくれる。
「このちゃんのこと好きだから、いっしょにいれるだけで胸がいっぱいになる。そしたら、言いたくなるんだ」



