【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



「お、おはよう、遠野くん」


「……(るい)。塁って呼んで」


「え、あ、うん、塁くん……っ」




 すこしすねたような顔をされて、わたしはすぐに言い換えた。

 そういえば始業式の日も、名前で呼んでって言われてたっけ……。

 塁くんは満足げに笑うと、手を差し出して車のドアを開ける。




「おいで」


「う、うん……!」




 こんな車、はじめて乗るなぁ……。

 わたしはどぎまぎしながら塁くんの手をつかんで、車に乗せてもらった。

 こんなにながくて、なかにはたくさん席があるのかなって思ったんだけど……。


 車のなかには、横にながーいソファーがあったんだ。




「わぁ……」


「……めずらしい?」


「うんっ。こんな車、はじめて見た……!」