「好羽ってすごく楽しそうに歌うね♪ 俺もいっしょに歌ってて楽しかったよ。やっぱり俺、好羽が好きだな♪」
「っ、あ、ありがとう……!」
しぜんに告白されて、動揺しちゃった。
でも、これからもみんなに好きって言ってもらうんだから、慣れなきゃ……だよね?
「ほかのみんなも好羽のラブメイトだっていうのはわかってるけど。俺が13回ぶん、好きって言ってあげたい」
遊馬くんは眉を下げて笑う。
その手がわたしのほおにのびて、するりとなでられた。
「ねぇ、好羽。俺をえらんで。俺は本気で好羽が好きだよ。好羽のこと、もっと知りたいし……だれにも渡したくない」
真剣な目で見つめられて、わたしは言葉に詰まる。
答えにこまって目を泳がせていると、遊馬くんはパッと手を離して「なんてね♪ まだまだ歌おう?」と軽い空気にもどしてくれたけど……。
わたしは、すこし思ったんだ。
もしかしたら、わたしはみんなにひどいことをお願いしてるのかもしれないって。



