【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



「僕は寺井(てらい)優生(ゆう)


「はあ、寺井さん……」


「優生って呼んでほしいな」


「優生、さん……」



 って、ちょっと待ってちょっと待って!

 男の子を名前呼びなんてだめだよ!

 このひと、キケンすぎる!


 なんだか流されちゃいそうな、ケイカイ(しん)を思わずといちゃうような雰囲気が……!




「て、寺井さん、だいじょうぶならわたし、急いでるので……!」


「名前で呼んでくれないの?」




 寺井さんは眉を下げて、捨てられた子犬のような、とても、とてもかなしそうな目でわたしを見つめてくる。

 そんなふうに見られたら、名前で呼んであげなきゃって思うじゃん……!




「う、優生さん……」


「ありがとう」