トラにぃがギロリと、みんなをにらむ。
遠野くんは、ムッとした顔でトラにぃを見返した。
「うそじゃない。僕の胸は熱くなってる。いまも」
「俺だってそうだよ。仔猫ちゃんが近くにいると、ずっと胸が熱い。視線だって向いちゃうし」
「好羽ちゃんが僕のラブメイトだっていうのは、僕の体が証明してるよ」
「みなさんをうたがうわけじゃありませんが……おれの体は、好羽さんがラブメイトだと言っています」
どうしよう……どうしたらいいんだろう?
このままじゃ、だれがほんとうのラブメイトかなんて、わからないよ。
そうやってこまりはてていると、尽くんがメガネを押し上げて声を発した。
「だれも、ゆずる気はないようですね。でしたら、全員で検査をしませんか?」



