【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?

「おれも、いっしょに聞いてもいいですか?」


「う、うん……」


「……」




 優生さんがまとめて、話のつづきはお昼休みへ持ちこしになった。

 尽くんもトラにぃも、考えこむように口を閉ざして、自分の教室へ向かう。

 そんななかで、1人のこった優生さんは「好羽ちゃん」と胸に手をそえながら、わたしの目を見つめた。




「僕はきっと、好羽ちゃんの力になれると思う。好羽ちゃんのためなら、なんでもするから……どんなことでも、たよってね」




 優生さんの手がわたしの右手をすくいとって、口元へ運ぶ。

 バラのアザへと、ちゅっとキスが落とされて、かぁっと体が熱くなった。




「ゆ、優生さんっ……!?」


「また、あとでね」




 優生さんはふわりとほほえんで、別れを()しむように、そっと手を離す。

 ドキドキとする胸を押さえて、わたしは優生さんがほんとうのラブメイトだったら……と、すこし考えた。