【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



「あの……」




 左手で右手のアザにふれながら、あやまろう、と思って口をひらく。




「――好羽さん、その手……」


「え……?」




 だけど、横から尽くんが話しかけてきた。

 右を向けば、尽くんが下……わたしの手をじっと見つめて、腕をのばしてくる。

 尽くんの手にすくいあげられたわたしの手の甲には、バラのようなアザがきれいに咲いていた。




「バラ……?」


「あ? そんなアザ、いつのまにできたんだ?」




 優生さんとトラにぃの視線も、わたしの右手に集まる。

 いまが説明するチャンスかも、と思ったんだけど、尽くんと優生さんが目を合わせて、2人でさきに話しかけてきた。