休日のあいだに、おばあちゃんたちはのろいをとくのに失敗してしまったときの、対処方法をわたしに教えてくれた。
それは、のろいをとく方法とは一転して、“ラブメイトから歳のかずだけ「好き」と言われる”ことなんだって。
しかも、ただ好きっていう言葉を言うだけじゃなくて、気持ちがこもった心からの“好き”じゃないとだめ。
けれど、それはつぎの誕生日がくるまでのあいだじゃないと効果がないみたい。
こんどは、あと2週間……ううん、あと11日で、わたしのほんとうのラブメイトから、気持ちのこもった告白を13回受けなきゃいけない。
この方法なら、まだのろいをとける……。
でも、条件は前よりもむずかしい。
ラブメイトだっていうひとには出会えているけど、4人のなかからほんとうのラブメイトを見つけなきゃいけないし。
わたしは教室に向かう生徒の流れにさからいながら、とほうにくれて目をつぶった。



