【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?

 “告白”をされないこと。

 それが、のろいをとく方法だったのに。




「……ゃ……」




 ふるえる唇をうごかして、わたしは肩の前に回った腕をふりはらった。




「イヤッ! もう、わたし……っ!」




 のろい、とけなくなっちゃったんだ。

 じわりと涙がこみあげてくる。




「ラブメイトなんて――……っ、キライ!!」




 頭がパニックになって、ほんとうに言いたかった言葉とは、ちがう言葉が飛び出した。

 でも、“まちがえた”と言えるほどれいせいにもなれなくて……。

 わたしはほおを伝う涙をそのままにして、みんなの顔を見ずに走り去る。


 わたし、忘れられちゃうんだ。

 ラブメイトと結ばれたら、大切な人たちに忘れられちゃうんだ。

 もうすぐでのろいがとけるはずだったのに……。