【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



「このちゃん」




 トラにぃの胸から顔をそらしていたら、手をつながれる感触がした。

 うしろを見ると、遠野くんがわたしの手をにぎって、まぶたが半分下りた目をまっすぐこっちに向ける。




「ほんとうのラブメイトは僕だよ。体の変化がわからなくても、心は通じ合える。だから、僕と付き合おう」


「え……」




 ぴたりと、体が硬直した。

 そんなわたしの、背中まである髪をすくいあげたのは、遊馬くん。




「いーや、俺の仔猫ちゃんが好きになるのは俺だよ。俺と付き合おう? 仔猫ちゃんのこと、たくさん知りたいな♪」




 毛さきを口元まで運んで、ちゅっとキスをするようすを、ぼーっとながめる。




「ラブメイトだってうそをつくやつらの口は軽いな。俺は気持ちをともなって言える」