【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?

 顔を上げて通学路のさきを見たわたしは、学校に遅刻(ちこく)しないよう、小走りでまがり角まで向かった。

 中身がすくなくてスクールバッグが軽いから走りやすい。

 この調子で学校まで……と思っていたのに、わたしは角をまがった瞬間、なにかにつまずいて「わっ!」とさけんでしまった。




「うっ……」


「わわっ、っと……!」




 足元にあったのはかなりおおきなものみたいで、前にたおれこみながら、あわてて目の前のそれにつかまる。

 って、これ、ひとの頭……!?

 両腕をまわしてしがみついたものからするのは、かみの毛の感触。


 地面についたひざが痛いけど、体のうごきが止まってからそっと手を離せば、白に近い金色のみじかいかみの毛が見えた。

 男の子……!?