優生さんは眉を下げて、わたしをまっすぐに見つめた。
その瞳は、なにかを強くうったえかけてくるようで、言葉に詰まる。
わたし……わたしは……。
ラブメイトを前にすると、胸が熱くなって、しぜんと視線が吸い寄せられて……。
ここにいるみんな、ととのった顔をしているから、しぜんと目がいっちゃうけど……。
「あれ……?」
でもわたし、胸が熱くなったりしてない……?
あらためて1人1人の顔をじっくり見てみても、優生さんが言ってたような“燃えてるみたいな胸の熱さ”っていうのが、まったくわからない。
じゃあもしかして、みんなわたしのラブメイトじゃないの……?
「わたし……なにも感じません」
くしゃっと、優生さんの顔がかなしそうにゆがむ。
遊馬くんは一歩前に踏み出した。



