【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



 閉会の言葉を聞いて、一列にならびながら教室に戻って。

 先生のあいさつや、今日からの日程、保護者にわたすプリントに、教科書をもらうあいだも、わたしにはちらちらと視線が突き刺さっていた。

 なかでも、前のほうの席に座っている遊馬(あすま)くんからは、ガン見レベルの視線を向けられている。




 ――キーンコーンカーンコーン


「それじゃあ、今日のホームルームは終わりです。みんな気をつけて帰ってね」




 さようなら、とあいさつを交わし合ったとたん、わたしはスクールバッグを持って立ち上がり、ふり返らずに教室を出た。




「あ、仔猫ちゃん!」




 うしろから聞こえる遊馬くんの声には、ムシしてごめんなさい!と心のなかであやまる。

 でも2人目のラブメイトなんて、わたしには手に()えない!