【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



「「きゃーっ!?」」




 こんどは、悲痛(ひつう)なひびきを持った女の子たちのさけび声が体育館にひびいた。

 それはもう、始業式の進行がさまたげられるくらいに、とてもよく。




「仔猫ちゃん、名前は?」


「やっ、あのっ……!」




 なにかのまちがいじゃ!?

 だってわたしのラブメイトって優生(ゆう)さんなんでしょ!?




「近松くん、席に座って! いまは始業式中よ」


「あ、はーい。それじゃあまたあとでね、俺の仔猫ちゃん♪」




 ウインクをして、遊馬くんは自分の席に座りにいった。

 いまだにしょうげきが抜けきらないわたしに突き刺さる、周囲の視線のかずかず。


 気を取り直してつづく、理事長先生の話も耳に入らないくらい、わたしの頭のなかはぐるぐるとこんらんしている。

 とりあえず、ひとつ心に決めたことは。

 ――ホームルームが終わったら、すぐに帰ろう!