【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?



 理事長先生の言葉をさえぎるように、うしろのほうからかっこいい声がひびいた。

 みんなが思わずといったようにふり返るものだから、わたしもちらっとうしろのほうを見る。

 遠目に見えたのは赤色の頭だけ。




「はい、おはようございます。先生に聞いて、自分の席に座ってくださいね」




 理事長先生の声が、スピーカーを通して体育館にひびいた。

 だけどわたしの周りではざわざわと、「遊馬くんだ……!」なんていう女の子たちのうれしそうな声が聞こえてくる。

 遊馬くん……どこかで聞いたような名前だなぁ。




「在校生のみなさん、今年はあたらしく入ってくる生徒がたくさんいますが、真心を持って支えてあげてくださいね」