席の交換は女の子が言っていた通り、先生にも認めてもらえたんだけど、遠野くんは始業式が始まる前に寝ちゃったから。
移動するときも起きる気配がなかったから、遠野くんは教室に置いてけぼり。
それでいいの……? と思うけど、理事長先生の孫だからとくべつなのかもしれない。
「今年度からあたらしくわが校へ通うみなさん、最初は慣れないことがいっぱいあるかもしれません。でも気軽に、まわりの生徒や先生にたよってください」
体育館の壇上で、にこりとしわを作って、遠野くんのおじいちゃん……理事長先生が笑う。
にこにことしたやさしそうなひとで、遠野くんとは、あんまり雰囲気が似てない……かな?
「去年、一昨年からの在校生のみなさん……」
「――すみませーん、遅刻しました!」
移動するときも起きる気配がなかったから、遠野くんは教室に置いてけぼり。
それでいいの……? と思うけど、理事長先生の孫だからとくべつなのかもしれない。
「今年度からあたらしくわが校へ通うみなさん、最初は慣れないことがいっぱいあるかもしれません。でも気軽に、まわりの生徒や先生にたよってください」
体育館の壇上で、にこりとしわを作って、遠野くんのおじいちゃん……理事長先生が笑う。
にこにことしたやさしそうなひとで、遠野くんとは、あんまり雰囲気が似てない……かな?
「去年、一昨年からの在校生のみなさん……」
「――すみませーん、遅刻しました!」



