【中】4人の運命の恋人〈ラブメイト〉に溺愛されてます!?

 ろうか側から2列目、いちばんうしろの席……わたし、まちがえてないよね……?




「……えっと」





 ちいさくつぶやいて、わたしはあたりを見回す。

 もうチャイムが鳴る直前くらいの時間だから、周りの席はほとんどうまっていて、近くの席のひとはちらちらと青い髪の男の子を見ていた。

 そのうちの1人の女の子と目が合って、わたしは「あ」と声をかける。




「あの、わたし白山(しらやま)好羽(このは)って言うんだけど、わたしの席ってここで合ってる……よね……?」




 青い髪の男の子が寝ているつくえを指さすと、女の子は気まずそうにうなずいた。




「うん。遠野くんの席はひとつとなりだから……」


「やっぱり……ありがとう」




 この男の子が遠野塁くんなんだ。

 男の子とはかかわりたくないけど、席をまちがえたままにもできないし……。

 わたしは深呼吸をしてから、遠野くんに声をかけた。