「それって、同情でえらんだんじゃねぇの? ほんとうにあいつのことが好きなのか?」
「ちがうよ、ほんとうに優生さんが好き。優生さんにも、のろいがあるからっていう理由でえらばないでって言われたし」
「……ずりぃやつだな。のろいを盾にするよりずりぃ」
「ずるくない!」
ムッとして言えば、トラにぃは背中をのばした。
「でも、そんなこと言うやつをえらばないなんてこと、好羽にはできないだろ。のろいの話を聞いたあとに好きになったなら、それは同情だ」
「っ……」
「どうなんだよ。あいつがかわいそうだから、一生あいつといるのか? そんな同情でしばるようなやつに好羽は渡さない」
強い意志のこもった目に見つめられて、わたしは自分をふり返った。
優生さんが好きだって自覚したのは、昨日。
わたしは同情で優生さんを好きになったのかな……?



