自覚すると、ひとつひとつの言葉がひびくなぁ……。
優生さんは、すうっと立ち上がりながら、ふわりとほほえむ。
「明日は、学校で会えるといいね。……あんまりふかく考えないで、心が求めるひとをえらぶんだよ」
「……はい」
胸に浮かんだ言葉をしまって、しっかりうなずくと、優生さんは腰をかがめてわたしの顔をのぞきこんだ。
「好羽ちゃん、僕のお姫さま。……好きだよ」
熱っぽい目がまぶたの下にかくれたと思ったら、優生さんの顔が近づいて……。
ちゅっと、ほおにキスをされた。
「ひゃえっ!?」
「ふふっ……また明日ね」
にこりときれいに笑って、優生さんはわたしの部屋を出て行く。
わたしはおおあばれする胸を押さえて、まっかな顔で思った。
好きなひとにせまられるのって、こんなにドキドキするものなんだ……っ。



