「お願いします、好羽ちゃん。優生くんを助けてあげてください」
尽くんはふかく頭を下げた。
そんな話を聞いて、優生さん以外の男の子をえらぶなんてできない……。
わたしはとまどいながらも、胸を押さえて口をひらく。
「……うん。わかった」
「……ありがとうございます」
頭を上げた尽くんは、ほっとした表情を見せた。
わたしのアザを見て、のろいにかかってるってわかったのも、優生さんがのろいにかかっていたからなのかな……。
じゃあ、優生さんの体にも、どこかにバラの形をしたアザが?
見えるところには、なかった気がするけど……。
そんなあたらしいもやもやをかかえながら、わたしは家に帰った。
優生さんはどうして、わたしにも“だれかを好きになる権利がある”って言ったんだろう。
最初からのろいのことを教えてくれていれば、わたしは優生さんをえらぶって、決められていたのに。



