「楽しんでもらえたなら、よかったです。でも……」
ちらりと尽くんのほうを見ると、夕焼けに照らされた道で、尽くんは足を止めていた。
「好羽ちゃん。聞いてもらいたい話があります」
「……なに?」
尽くんは胸に手を当てて、深呼吸をする。
それから、熱っぽい目をわたしに向けた。
「おれは、好羽ちゃんが好きです。好羽ちゃんにおれをえらんでほしいっていう気持ちも、すくなからずあります」
「っ……」
「でも。……えらぶのは、優生くんにしてあげてください」
「えっ……?」
優生さんを?
どうしてそんなこと……?
目を丸くして見つめると、尽くんは眉を下げてほほえんだ。
「優生くんはやさしいから、自分から言わないかもしれませんが。……実は、優生くんも――のろいを受けているんです」



