「好羽ちゃん、僕の天使さま。燃えてるみたいな、この胸の熱さが証明してる……」
て、天使さまっ?
胸の熱さ??
「――きみが、僕のラブメイトなんだね」
ドクン、と胸が重い音を立てた。
わたしはバッと立ち上がって、「ごめんなさいっ」とさけびながら走る。
ラブメイト。
優生さんが、わたしのラブメイト……?
いちばん出会いたくない男の子に、さっそく出会っちゃった……!
「いた、優生くん! むかえに行くって言ったのに――」
うしろからべつの男の子の声が聞こえたような気がして、わたしはさらに全力で走った。
いまはとにかく、優生さんから逃げないと!



