わたしが14歳になる、うんめいの日。
4月19日まで、あと2週間。
ながいようで、これまでの3年間にくらべたらみじかいこの時間を……。
わたしは恋することなく、そして告白もされることなく乗りきって、のろいをといてみせる!
そう決意して、わたしはこれから通うことになるおおきな校舎を見上げた。
****
世界にたった1人のうんめいの恋人・ラブメイト。
そのひとをまえにすると、胸が熱くなって、しぜんと視線が吸い寄せられて……。
みんながはやく出会えますようにと願うラブメイトに、わたしは出会いたくないと、だれよりも強く思っている。
どうしてかっていうと、わたしはラブメイトと結ばれると、大切な人たちから忘れられてしまうのろいにかかっているから。
ラブメイトに興味があったって、結ばれたら家族や友だちのみんなに忘れられちゃうなら、出会いたくはないよね。



