「待たせたな。お前ら、頼んだぞ? しっかり捕まえとけ!」
「「「はい!」」」
肩まで伸びたサラサラストレートの赤髪をハーフアップに結っている目つきの悪い男の子の声に、他の人たちが大きな声で返事をして動き出す。
紺色の髪の男の子と戦っている黒スーツの男たちに飛びかかって、次々と取り押さえていた。
もう何が起こっているのかもよくわからなくて、ポカンと口を開けたままその様子を眺めていると、赤髪の男の子が近づいてくる。
「望、あんまり一人で行動すんな。心配するだろ?」
「ごめんなさい、晦兄さん。家の前を少し掃除するだけのつもりだったの」
目つきは悪いままだったけれど、どことなく優しい雰囲気になった晦と呼ばれた赤髪の男の子に望ちゃんはあやまった。
晦兄さんってことは、もしかしてこの人も望ちゃんのお兄さん?
この人もイケメンだけど……やっぱり似てないな、なんて思っていたら、黒スーツの相手を他の人たちに任せた紺色髪の男の子もこっちに来た。
「望、無事か?」
「うん、朔兄さん。いつも助けてくれてありがとう」
朔と呼ばれた紺色の髪の男の子は、淡々とした口調で望ちゃんの無事を確認してうなずくと視線を私に向ける。
夜を思わせる黒い瞳と目が合って、ドキッとした。
「で、お前は? 望を助けてくれたみたいだけど……見ない顔だな?」
「え!? わ、私はここのお隣に引っ越してきた陽木あさひです!」
朔さんの淡々とした口調で聞かれて、なんとなく責められているように感じてしまった私は慌てて名乗る。
あやしい者じゃないですよ!? と主張した。
そんな私の主張が受け入れられたのかどうかはわからないけれど、四人の望ちゃんの兄たちは顔を見合わせてうなずき合う。
なんなの? と思っていると、金髪の男の子が人好きしそうな柔らかい笑顔で私に手を差し出してきた。
「「「はい!」」」
肩まで伸びたサラサラストレートの赤髪をハーフアップに結っている目つきの悪い男の子の声に、他の人たちが大きな声で返事をして動き出す。
紺色の髪の男の子と戦っている黒スーツの男たちに飛びかかって、次々と取り押さえていた。
もう何が起こっているのかもよくわからなくて、ポカンと口を開けたままその様子を眺めていると、赤髪の男の子が近づいてくる。
「望、あんまり一人で行動すんな。心配するだろ?」
「ごめんなさい、晦兄さん。家の前を少し掃除するだけのつもりだったの」
目つきは悪いままだったけれど、どことなく優しい雰囲気になった晦と呼ばれた赤髪の男の子に望ちゃんはあやまった。
晦兄さんってことは、もしかしてこの人も望ちゃんのお兄さん?
この人もイケメンだけど……やっぱり似てないな、なんて思っていたら、黒スーツの相手を他の人たちに任せた紺色髪の男の子もこっちに来た。
「望、無事か?」
「うん、朔兄さん。いつも助けてくれてありがとう」
朔と呼ばれた紺色の髪の男の子は、淡々とした口調で望ちゃんの無事を確認してうなずくと視線を私に向ける。
夜を思わせる黒い瞳と目が合って、ドキッとした。
「で、お前は? 望を助けてくれたみたいだけど……見ない顔だな?」
「え!? わ、私はここのお隣に引っ越してきた陽木あさひです!」
朔さんの淡々とした口調で聞かれて、なんとなく責められているように感じてしまった私は慌てて名乗る。
あやしい者じゃないですよ!? と主張した。
そんな私の主張が受け入れられたのかどうかはわからないけれど、四人の望ちゃんの兄たちは顔を見合わせてうなずき合う。
なんなの? と思っていると、金髪の男の子が人好きしそうな柔らかい笑顔で私に手を差し出してきた。



