星奈……どこだ? 俺は、星奈の行きそうなところを探す。 近所の公園。駅前の本屋にカフェ。 俺が思いつく限りの場所には、全て行ってみたけれど。どこにも星奈の姿はなかった。 「はぁ、はぁ……っ」 そうこうしているうちに、時刻は19時を過ぎた。 先ほど降り出した雨は、時間が経つごとにどんどん雨足が強くなっていく。 スマホを確かめてみるも、星奈からも七星おばさんからも連絡はなかった。 「ったく。どこに行っちまったんだよ、星奈」 もしも星奈に何かあったら、俺は……。