「この……てめぇっ!」
涙で歪んだ視界の中、蒼くんが動いた。
一気に近くに来たと思ったら、ゴッと音が聞こえて引っ張られる。
「ぐあっ!」
名倉先輩の悲鳴じみた声の後、彼が床に倒れた音が聞こえた。
逆に私は、蒼くんのたくましい胸に受け止められる。
私を抱き締める蒼くんの腕は力強くて、少し痛いくらい。
でも、安心する蒼くんの香りに包まれて、助かったんだって理解出来た。
安堵に固まっていた体が動き出して、さっきまで耐えていた恐怖から体が小刻みに震えてくる。
そんな私を両腕で抱き締め、蒼くんは優しく囁いた。
「奈緒、もう大丈夫だ」
「っ! あ、おくんっ……!」
宥めるような声に、私はすがりつくように蒼くんの背に腕を回す。
本当にもう大丈夫なんだって、そう思えたら涙が零れて止まらなくなった。
「いっつー……まったく、良いところだったのに邪魔するなよ」
ガタガタと音を立て、名倉先輩が立ち上がる気配がする。
怖いけど、少しだけ顔をずらして見た名倉先輩は左頬を赤くしてイラついた表情をしていた。
涙で歪んだ視界の中、蒼くんが動いた。
一気に近くに来たと思ったら、ゴッと音が聞こえて引っ張られる。
「ぐあっ!」
名倉先輩の悲鳴じみた声の後、彼が床に倒れた音が聞こえた。
逆に私は、蒼くんのたくましい胸に受け止められる。
私を抱き締める蒼くんの腕は力強くて、少し痛いくらい。
でも、安心する蒼くんの香りに包まれて、助かったんだって理解出来た。
安堵に固まっていた体が動き出して、さっきまで耐えていた恐怖から体が小刻みに震えてくる。
そんな私を両腕で抱き締め、蒼くんは優しく囁いた。
「奈緒、もう大丈夫だ」
「っ! あ、おくんっ……!」
宥めるような声に、私はすがりつくように蒼くんの背に腕を回す。
本当にもう大丈夫なんだって、そう思えたら涙が零れて止まらなくなった。
「いっつー……まったく、良いところだったのに邪魔するなよ」
ガタガタと音を立て、名倉先輩が立ち上がる気配がする。
怖いけど、少しだけ顔をずらして見た名倉先輩は左頬を赤くしてイラついた表情をしていた。



