軽く深呼吸して落ち着いた私の手を蒼くんは軽く引いた。
「奈緒、こっち」
誘導されて向かったのは、塔屋の影になっているところ。
そこには何故かベンチが置かれていて、しかもクッションや毛布などが置かれてちょっとした休憩スペースみたいになっている。
使わないときに汚れないようにするためか、透明のビニールシートまで掛けられていた。
蒼くんは私の手を離しそのシートを外しながら、この場所の説明をしてくれる。
「奈緒が部活ある日にさ、翠と二人だけで校内見て回ったんだ。そしたらここにベンチがあるの見つけて……なんていうか、秘密基地みたいだろ?」
「秘密基地って……」
高校生にもなって秘密基地なんて……二人とも小学生の子どもみたい。
なんて思ったら、ついおかしくて吹き出しちゃた。
「ふっ……もう、二人で何やってるのよ」
おかしくて、笑っちゃって。
気持ちが浮上してくる。
翠くんと蒼くんが一緒で良かった。
私一人だったら、まず部室前から動けなかったかもしれないし。
大事な幼馴染みに心の中で感謝していると、蒼くんがベンチに座って自分の隣の空いている場所をポンと叩いた。
「奈緒、こっち」
誘導されて向かったのは、塔屋の影になっているところ。
そこには何故かベンチが置かれていて、しかもクッションや毛布などが置かれてちょっとした休憩スペースみたいになっている。
使わないときに汚れないようにするためか、透明のビニールシートまで掛けられていた。
蒼くんは私の手を離しそのシートを外しながら、この場所の説明をしてくれる。
「奈緒が部活ある日にさ、翠と二人だけで校内見て回ったんだ。そしたらここにベンチがあるの見つけて……なんていうか、秘密基地みたいだろ?」
「秘密基地って……」
高校生にもなって秘密基地なんて……二人とも小学生の子どもみたい。
なんて思ったら、ついおかしくて吹き出しちゃた。
「ふっ……もう、二人で何やってるのよ」
おかしくて、笑っちゃって。
気持ちが浮上してくる。
翠くんと蒼くんが一緒で良かった。
私一人だったら、まず部室前から動けなかったかもしれないし。
大事な幼馴染みに心の中で感謝していると、蒼くんがベンチに座って自分の隣の空いている場所をポンと叩いた。



