「え? ちょっ、待って!」
教室から連れ出されたときと同じ状況に慌てる。
優しい蒼くんに戻ったと思ったのに、またこんな強引に引っ張って。
とにかくこのままじゃあ名倉先輩に失礼かと思って、別れの言葉だけでもと顔だけ振り返る。
「あ、名倉先輩。また放課後!」
「うん、またね」
名倉先輩は蒼くんの態度の悪さなんて気にすることなく、笑顔で手を振ってくれた。
名倉先輩、優しい。
逆に蒼くんは本当にどうしてしまったんだろう? さっきは優しかったのに。
またついて行けなくて走る状態になった私は、さっきと同じ言葉を蒼くんに投げかける。
「ちょっとまって! 蒼くん早い!」
ハッとして足を止めてくれた蒼くんに、息を切らしながらもすぐに問い掛けた。
「どうしちゃったのいきなり。昼休み、まだ時間はあるよ?」
見上げた蒼くんは、ムスッと不機嫌そうな表情で口を開く。
「なんて言うか……あの先輩、奈緒のこと名前でちゃん付けしてるし。なれなれしいんじゃねぇ?」
「え? でも名倉先輩部員にはみんな名前でちゃん付けかくん付けだし……」
同じ部の後輩ってことで親しみを込めているだけだと思うんだけど。
なれなれしいかな?
「だとしても、なんか嫌だったんだよ」
「なによそれ」
教室から連れ出されたときと同じ状況に慌てる。
優しい蒼くんに戻ったと思ったのに、またこんな強引に引っ張って。
とにかくこのままじゃあ名倉先輩に失礼かと思って、別れの言葉だけでもと顔だけ振り返る。
「あ、名倉先輩。また放課後!」
「うん、またね」
名倉先輩は蒼くんの態度の悪さなんて気にすることなく、笑顔で手を振ってくれた。
名倉先輩、優しい。
逆に蒼くんは本当にどうしてしまったんだろう? さっきは優しかったのに。
またついて行けなくて走る状態になった私は、さっきと同じ言葉を蒼くんに投げかける。
「ちょっとまって! 蒼くん早い!」
ハッとして足を止めてくれた蒼くんに、息を切らしながらもすぐに問い掛けた。
「どうしちゃったのいきなり。昼休み、まだ時間はあるよ?」
見上げた蒼くんは、ムスッと不機嫌そうな表情で口を開く。
「なんて言うか……あの先輩、奈緒のこと名前でちゃん付けしてるし。なれなれしいんじゃねぇ?」
「え? でも名倉先輩部員にはみんな名前でちゃん付けかくん付けだし……」
同じ部の後輩ってことで親しみを込めているだけだと思うんだけど。
なれなれしいかな?
「だとしても、なんか嫌だったんだよ」
「なによそれ」



