「あそこで犬飼さんに水を差されると、デスゲームの面白みが欠けてしまうんですよ。『保護者』のサポートならまだしも、関係のない人にデスゲームを台無しにされたくなかったんです」

「ねぇ、刑事さん。わたしたちはここで結果を聞けばいいの?」

 まだ語ろうとする飛口刑事を遮るように、後ろの連中の一人が声を掛けてきた。

「ああ、すみません。つい語ってしまいました。あのスクリーンに皆さんの成績が発表されますよ」

 飛口刑事は後ろの連中に頭を下げて横に移動すると、後ろの連中はぞろぞろと前へ移動した。

 そこで連中の姿が分かったわたしは上擦った声を上げる。

「な、なんで? なんでみんながここにいるの?」

「結果発表があるからって呼ばれたんだよ」

 クラスメイトの一人が自分のスマホを見せる。

 画面にはクラスメイトたちを睨んでいるわたしが映っていた。

 これがデスゲームアプリの生配信映像らしく、画面に多くのコメントが流れている。