「大丈夫、もう気にしてないよ」

 わたしが謝罪を受け取るが、クラスメイトは申し訳なさそうに首を横に振る。

「いいや、新田さんの気持ちを考えず無神経なことを言った」

「そうよ。新田さんが第一発見者ってだけで、犯人扱いしたんだから」

「もうあんな酷いこと言わないわ」

 クラスメイトたちはかなり反省しているのか、その内の一人は目に涙を浮かべている。

 二人がどうやってクラスメイトたちを反省させたのかは、聞かない方がよさそうだ。

「今度から気をつけてね」

「はい」

「ごめんなさい」

 これ以上謝罪を求めていないわたしは、軽く手を振って注意することで止めることにした。

 クラスメイトたちは分かってくれたのか、もう一度謝るとわたしから離れていった。

 ふぅ、とため息をつくとあかねと桃香がこちらをジッと見ている。