私には、少し苦手な人がいる


「奈央ちゃーん」


「なに?」


ニッコニッコして話しかけてきた彼こそ、私の苦手な、天野陽希だ


彼は隣の家の幼なじみで、一つ上


彼はいつも親がでかけているので、だいたい私の家で生活している


いっつもニッコニッコして、本心が読めない、ちょっと不気味な人だ


「今日の夕飯なぁに?」


「カレーです」


「うわぁ!!俺、カレー大好きなんだぁ」


「知ってて作ってるんだけど」


彼は一瞬顔が固まったが、すぐにいつも通りの笑顔に戻った


「そうなんだぁ〜さっすが奈央ちゃん!気が利くねぇ〜」


「料理中絡まれると怪我するのでどっか行って!」


「はぁ〜い」


彼は意外にもおとなしくキッチンから出てソファに座った


ホント、人んちってこと忘れてんじゃないのこの人、、、