藍人の方を振り返った私に、藍人は優しく微笑んだ。


「おやすみ、莉良」


「おやすみ……」


暖かい日差しの中で目を瞑れば、すぐに眠ってしまうもので。




ピピピピピピ……




気づけば、すぐにセットしていた携帯のタイマーに起こされる。

私は、寝起きは良い方なのですぐにタイマーを止める。

藍人はまだ起きていない。


「藍人、起きて」


「ん……」


「ほら、あと10分で昼休み終わっちゃうよ?」

「あと、5分いける……」

「もう十分寝たでしょ!」

それでも、結局毎回私が後5分ならいいかと思ってしまう。