空き教室のドアを開けると、暖かな日差しに照らされて教室は煌《きら》めいていた。


「んー……俺、もう眠い。限界」


「もう、さっきまで寝てたくせに。仕方ないなぁ。早く寝よ」


私が空き教室の床にタオルを敷いて、そっと横になる。

藍人は当たり前のように私の隣で横になった。

「藍人、近くない……?」

「いつもこんなもんでしょ」

「そうだけど……」

「莉良、早く寝ないと昼休みなくなるよ?」

「うう……寝る」

その時、藍人が私の頬を指でつつく。