クラスが騒がしくなる昼休み、私の前の席の男子生徒が机に突っ伏して寝ている。

私は、男子生徒の肩を後ろからポンポンと叩いた。


「藍人《あいと》、起きて……!」


「んー……ごめん、莉良《りら》。俺、まだ眠い」


「藍人ってば……!」


私が起こしても前の席の男子生徒……いや、幼馴染の藍人は起きようともしない。