好きな人は、一生に一人でいい。
そう、幼心に自分で決めていた。
なのに、今はその呪いのようなものに、雁字搦めになっている。
傍からしたら、とても浅はかで愚かだ。
でも…それだけ、彼への想いの重さは、私の中で殺すことが出来なかったから。
彼への恋心を捨てられないまま過ごす四年間。
2月14日だけは。
私は彼に向けて、チョコを贈った。
『好き』の代わりに、ただ『ありがとう』だけを添えて…。
多分それは…自分の後悔の塊と、彼への謝罪の塊が入り混じった、精一杯の言葉だった。
『好き』という魔法の言葉は、私の中では劇薬みたいな、これ以上ない程の毒を持って、この身を支配しているから、それ以上を望んで彼に迷惑を掛けない為にいるのにも関わらず…幾つも幾つも打ち寄せては深く重く孕む淡いままの恋の熱。
許して欲しい、こんな子供で我侭な私を。
そんな、切実な願いも込めた四年間のバレンタインデー。
だけれど、独り善がりの幸せの日々を思い出しては、何とも言えない感情に支配されるたった一日の…酷く苦しくて悲しい日でもあった。
そう、幼心に自分で決めていた。
なのに、今はその呪いのようなものに、雁字搦めになっている。
傍からしたら、とても浅はかで愚かだ。
でも…それだけ、彼への想いの重さは、私の中で殺すことが出来なかったから。
彼への恋心を捨てられないまま過ごす四年間。
2月14日だけは。
私は彼に向けて、チョコを贈った。
『好き』の代わりに、ただ『ありがとう』だけを添えて…。
多分それは…自分の後悔の塊と、彼への謝罪の塊が入り混じった、精一杯の言葉だった。
『好き』という魔法の言葉は、私の中では劇薬みたいな、これ以上ない程の毒を持って、この身を支配しているから、それ以上を望んで彼に迷惑を掛けない為にいるのにも関わらず…幾つも幾つも打ち寄せては深く重く孕む淡いままの恋の熱。
許して欲しい、こんな子供で我侭な私を。
そんな、切実な願いも込めた四年間のバレンタインデー。
だけれど、独り善がりの幸せの日々を思い出しては、何とも言えない感情に支配されるたった一日の…酷く苦しくて悲しい日でもあった。



